デザインを際立たせるCGの力|プロダクトデザイナーの考察
自己満足にならない塩梅



プロダクトデザイナーにとってのCG:手段としての価値
プロダクトデザイナーにはCGのスキルが求められることが多いですが、それはあくまで手段であり目的ではありません。デザインを相手に伝える方法としてCGを使います。
もちろん手描きのスケッチで伝える人もいますが、スケッチができない僕からしたらとても羨ましいです。
紙とペンだけでどこでも描けるスケッチは魅力的です。
山中俊治さんのスケッチにはいつも憧れます。
目の前で描くとライブ感もあってわくわくします。
ディティールもほどよく伝わり、ごまかしたい所のファジーさも味となっていい事だらけです。
それを自覚しておきながらも、僕はスケッチが描けません。練習をしていないので当然です。。
僕はプロダクトデザイナーになるための一般的なルートでは無く、イレギュラーなルートを通ったのでスケッチを専門的に学ぶ機会がありませんでした。
学ぼうかなと思った時には既に3DCADを使っていたのでスケッチではなく、3DCADやCGに重きを置く道を選びました。
その理由はシンプルで、デザインをより魅力的に伝えたかったからです。
CGの目的:わくわくを伝えるデザイン
僕にとってCGの役割は、自分のデザインを伝えるための手段です。
そのため最低限のクオリティーとして、素材感や構造、仕上げが伝わることは重要です。
でもそれだけだとちょっと寂しいと思ってしまいます。
デザインを見てわくわくしてもらい、デザインを見た相手がテンションを上げて「一緒にこれを作りたい」と感じてもらえるかが、僕の目指すゴールです。
そのために、ディティールを作り込んだり、魅力的なアングルを考えたり、使用シーンをイメージできる合成写真を使って提案資料を作り上げます。
もちろんデザイン自体のクオリティーが1番ですけど、それを伝えるためにもこれらは必要です。
せっかく作った資料だから全部見て欲しいと思うのは当然ですが、資料を全て見てもらうのは簡単ではありません。
そのために、相手の心をつかむような資料作りを心がけています。
自己満足に陥らないために
CG制作は楽しい作業でもあり、つい時間をかけてしまうこともあります。
時間がある時は練習半分遊び半分でCGを作ります。
例えば、好きなゲーム「DEATH STRANDING」に出てきそうなアイテムをデザインすることもあります。
ただし、常に意識しているのは、自己満足に終わらないこと。
デザインのクオリティーを伝えるための手段としてCGを使いながら、「一緒にこれを作りたい」と感じてもらえるデザインを届けられるよう努力を続けていきます。
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