カタログ制作&商品開発に役立つ【3DCG画像】の活用法

はじめに
ものづくりの現場では「製品がまだ完成していないのに、いち早く世の中にアピールしたい」「試作品をつくらずに魅力を伝えたい」といった要望が少なくありません。実際、クラウドファンディングや先行予約といった手法を活用するうえでも、完成前からプロモーションを仕掛けるスピード感がビジネスの成功を左右します。
そこでおすすめなのが、3DCG画像(3Dモデリングによるビジュアル制作)。設計図やCADデータを活かせば、まだ現物がない状態でもリアルな見た目を表現できるだけでなく、カラー・素材のバリエーションも自在に作成可能です。さらに「アニメ風」などで内部構造をわかりやすく見せることもできるので、カタログ制作や商品開発の段階でも大いに役立ちます。
本記事では、製造業の商品開発担当者・経営層の方はもちろん、デザインに興味がある方にも役立つよう、3DCG画像の活用メリット・具体的な使いどころ・費用目安などをわかりやすくご紹介します。完成前のプロダクトを効率よくアピールしたい方は、ぜひ最後までチェックしてくださいね。
はじめに1. 3DCG画像が活躍する場面とメリット1-1. 製品が完成していなくても先行プロモーションが可能1-2. カラーや素材のバリエーションを手軽に提案1-3. 制限のない“完璧な撮影”ができる2. リアル表現 vs アニメ風表現:どう使い分ける?2-1. リアル路線で“購入イメージ”を高める2-2. アニメ風やイラスト表現で“技術・原理”を可視化3. ここでも活きる!クラウドファンディング&商品開発3-1. クラウドファンディングで資金調達をスムーズに3-2. 商品開発の早期マーケティングにも役立つ4. 気になる費用目安:静止画と動画の違い4-1. 3DCG静止画の費用例4-2.3DCG動画(アニメーション)の費用例4-3. 予算やイメージを提示して相談するとスムーズ5. 3DCG制作の基本フロー6. まとめ:完成前でも魅力を“見える化”できるCG画像
1. 3DCG画像が活躍する場面とメリット
1-1. 製品が完成していなくても先行プロモーションが可能
製品がまだ手元にない状態でも、CADデータや設計図をもとに3DCGを制作すれば、カタログやウェブサイト、SNSなどで早期に製品の魅力をアピールできます。
- 費用・時間を大幅に節約
試作品づくりや実物撮影のコストを削減できるのは大きなメリットです。特に大型機械や複雑な商品ほど、実物撮影の手間と費用がかさむため、3DCGなら一度モデルを作るだけでOKというメリットは計り知れません。
- 市場の反応をいち早くチェック
クラウドファンディングや展示会などで「完成イメージ」をPRすれば、ユーザーや顧客の声を先行して収集できます。不要な仕様変更や改良を繰り返す前に、貴重なフィードバックを得られるのは大きな強みです。
1-2. カラーや素材のバリエーションを手軽に提案
3DCG画像の利点は、一度作った3Dモデルをベースに色や質感を自在に変更できる点です。
- 色違い・素材違いのパターンを一気に見せられる 試作品を何種類も作る必要がないため、コストと時間を削減できます。
- メタリック調や木目調などもリアルに再現 「こんな雰囲気も試したい」というアイデアが浮かんでもすぐ対応可能。
- クライアントやチームとの合意形成がスムーズ デザインの方向性を視覚的に共有しやすくなり、認識のズレが生じにくいです。
1-3. 制限のない“完璧な撮影”ができる
実物の撮影は、照明・カメラ位置・背景などの要素に左右されがち。3DCGならライティングやアングルをソフト上で自在に変えられるので、撮り直しや天候の影響を気にする必要がありません。
- 見せたいディテールを強調できる 製品ロゴや細かなパーツなどをクローズアップ表示可能。
- 不自然な影や映り込みが少ない 光源や反射設定を細かく制御できるため、撮影では難しい表現も容易です。
- 撮影準備・撤収作業不要 実物の破損リスクや運搬コストがかからないので、スケジュールも組みやすくなります。
2. リアル表現 vs アニメ風表現:どう使い分ける?

2-1. リアル路線で“購入イメージ”を高める
ユーザーが「実際に手に取ったらこんな感じなんだ」と具体的に想像できるのは、写真のようなリアル表現の強みです。光の反射や素材感を緻密に再現すれば、高級感や製品の精密さを強調でき、購買意欲を刺激しやすくなります。
2-2. アニメ風やイラスト表現で“技術・原理”を可視化
複雑な機構や化学的プロセスなどは、アニメ風やイラスト風のデフォルメ表現が有効です。透過やエフェクトを組み合わせることで、専門知識がない人にも理解しやすく説明できます。
- 外観はリアルに見せつつ、内部構造だけアニメ風にするなど、組み合わせ表現もおすすめです。
3. ここでも活きる!クラウドファンディング&商品開発
3-1. クラウドファンディングで資金調達をスムーズに
「本当に完成するの?」という支援者の不安を払拭するには、完成後のイメージをできるだけ明確に示すことが大事です。3DCG画像なら、量産前でもリアルなビジュアルを用意できるので、プロジェクトの期待感が高まり、支援を集めやすくなります。
3-2. 商品開発の早期マーケティングにも役立つ
商品を完成させる前に、社内外の関係者とイメージを共有することで、開発をスピーディーに進められます。早期にカタログデザインを検討したり、営業チームに資料として渡したりすることで、いざ完成したときに一気に販売体制へ移行できるのもメリットです。
プロモーションをする上で自分達からの発信だけでなく見た人が他の人にも伝えたくなる仕掛けを盛り込むことを検討するのはいかがでしょうか!
4. 気になる費用目安:静止画と動画の違い
4-1. 3DCG静止画の費用例
- クラウドソーシングなどの安価依頼: 1枚1,000円~
- 初心者・学生クリエイターが多いため、品質や納期にばらつきがある
- シンプルなモデリングや、ざっくりしたイメージなら十分活用可
- 企業やプロに外注(最低ライン): 1枚1万円~
- クオリティの安定や修正対応のしやすさがメリット
- 納期・費用感などを含め、総合的に相談しやすい
- 高クオリティや複雑な演出: 1枚10万円以上も珍しくない
- フォトリアルな金属の質感や込み入った背景を合成する場合など
- 企業カタログや広告など、繊細さが求められる場面に多い
依頼先・内容 | 目安費用 | 特徴 |
クラウドソーシングなどの安価依頼 | 1枚1,000円~ | 初心者・学生クリエイターが多い。品質や納期にばらつきがある。シンプルなモデリングやざっくりしたイメージ向き |
企業やプロに外注(最低ライン) | 1枚1万円~ | クオリティ・納期の安定 が高い。修正対応もしやすく、 総合的に相談しやすい |
高クオリティや複雑な演出 | 1枚10万円以上も | フォトリアルな質感や背景合成など。企業カタログや広告向け で繊細さが求められる場面 |
4-2.3DCG動画(アニメーション)の費用例
- 簡易的なカメラワーク(数秒): 10万円以内で可能
- 製品がくるくる回転するだけなど、作業量が少ない映像
- 複雑な動きやエフェクトが盛りだくさん: 100万円以上
- 製品の分解シーン、カメラの大幅な移動、ライティング演出、特殊効果を加える場合
- VR・ARなどを視野に入れるとさらに費用が上がることも
内容・規模 | 目安費用 | 特徴 |
簡易的なカメラワーク (数秒の動画) | 10万円以内で可能 | 製品がくるくる回転するだけ。簡単なアングル変更やライティング設定 |
複雑な動き・エフェクトが 盛りだくさんの動画 | 100万円以上もあり | 分解シーンや特殊効果が加わる場合。VR・AR用途に発展するとさらに費用増大 |
4-3. 予算やイメージを提示して相談するとスムーズ
初めて依頼をする時は費用感が分からなくて不安になってしまうかもしれません。
特に動画は様々な要素が費用に影響して予想以上の見積もりに驚く事もあります。
発注経験が少ない時は、そのようなこともしょうがないと思います。
そのような状況を避けるためには「予算30万円で可能な表現を提案してほしい」「この参考映像みたいに仕上げたい」といった具体的な要望やサンプルを示すと、依頼先との認識が一致しやすく、スムーズに制作が進みます。
こちらのサイトでは費用感も併せて実績を紹介してくれていますので、予算や仕上がりのイメージを膨らますためにとても参考になると思います。
5. 3DCG制作の基本フロー
- 要件ヒアリング・ゴール設定
- どこで使うか(カタログ・ウェブ・動画広告など)
- リアル表現かアニメ風表現か、求めるテイストを明確化
- 3Dモデリング・素材設定
- CADデータや設計図をもとにモデルを起こし、質感やカラーを設定
新商品開発で外部のプロダクトデザイナーに製品デザインを依頼した場合、そのデザイナーが静止画・動画も対応できたらこの工程は省略することができるので、結果としてコストダウンに繋がります。
- レンダリング・アニメーションの作成
- 静止画なら多角度からの画像を出力
- 動画ならカメラワークやエフェクトを加味して作り込む
- 修正・納品
- 納品形式(静止画はJPEGやPNG、動画はMP4など)を決定
- クライアントの希望に応じた微調整を行い、完成データを提供
6. まとめ:完成前でも魅力を“見える化”できるCG画像
- 試作品がなくても先行PRが可能 早期に市場の反応を得ることで、余計なコストや時間のロスを防げる。
- カタログや営業資料を充実させ、商品開発を円滑に 関係者とのイメージ共有がしやすく、完成に合わせてスピード展開できる。
- 多彩な表現スタイル リアル表現で購入イメージを高めたり、アニメ風で技術や仕組みをわかりやすく解説したり。
- 費用はピンキリだが、予算と目的を共有すればムダなく制作可能 シンプルな静止画なら安価、複雑な動画や高度な演出ならそれ相応の投資が必要。
まだ製品が完成していなくても、3DCG画像を活用すればカタログ制作や商品開発の早期マーケティングをぐっと加速できます。デザインやプロダクトの魅力を先行PRしたい方は、ぜひ一度3DCGの導入を検討してみてください。アイデア次第で、新たなビジネスチャンスが見えてくるはずです。
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